「宮城・仙台 医科歯科 クリニック開業.com」は、宮城・仙台での開業支援サイトです。どこに相談すればいいか分からない先生方、是非お問い合わせください。

宮城・仙台 医科歯科 クリニック開業.com

宮城・仙台で開業を目指す医師必見! 立地選定の失敗がもたらす経営への影響:新規患者数減少による売上シミュレーション

宮城・仙台で開業を目指す医師必見!

立地選定の失敗がもたらす経営への影響:新規患者数減少による売上シミュレーション

宮城・仙台エリアでのクリニック開業を目指す医師にとって、立地選定は成功への第一歩です。適切な立地は集患力を高め、クリニックの経営を安定させる要因となります。しかし、立地選定を誤ると、期待した以上に売上に悪影響を及ぼす可能性があります。クリニックの立地は、新規患者の獲得に大きく影響します。特に「通りがかり経由の新規患者」が減少すると、売上に大きな影響を与える可能性があります。本コラムでは、通りがかり経由の新規患者数が1日あたり2人減少した場合の売上減少をシミュレーションし、1年、5年、30年間でどれほどの損失が生じるかを具体的に解説します。


1. 立地選定の重要性

集患力と売上の関係

クリニックの立地は、患者の来院動機やアクセスのしやすさに直結します。特に「通りがかり」の新規患者は、無意識のうちにクリニックを選ぶ重要な要素です。立地が良ければ、自然と通りがかりの患者が増え、売上の向上につながります。逆に、立地が悪いと通りがかりの患者が減少し、売上に影響を与えることになります。


2.シミュレーション

前提条件:以下の条件で計算を行います。

項目 条件
1人あたりの診察料(平均) 5,000円
1日あたりの新規患者数の減少 2人
営業日数 月20日、年間240日
計算期間 1年、5年、30年

売上減少額の計算

1日あたりの売上減少額

2人 × 5,000円 = 10,000円

1か月(20営業日)での売上減少額

10,000円 × 20日 = 200,000円

1年間(240営業日)での売上減少額

10,000円 × 240日 = 2,400,000円

5年間での売上減少額

2,400,000円 × 5年 = 12,000,000円

30年間での売上減少額

2,400,000円 × 30年 = 72,000,000円

シミュレーション結果のまとめ

以下に、1年、5年、30年間での売上減少額を表にまとめます。

期間 売上減少額
1日 10,000円
1か月(20日) 200,000円
1年(240日) 2,400,000円
5年 12,000,000円
30年 72,000,000円

新規患者の離脱率と定期受診を加えたシミュレーション

前提条件

  • 1人あたりの診察料:5,000円
  • 新規患者数の減少:1日あたり2人(年間480人)
  • 新規患者の離脱率:20%(3ヶ月以内に離脱)
  • 月営業日数:20日(年間240営業日)
  • 新規患者の実質継続者数:384人(1年目)
  • 離脱による売上減少:96人 × 5,000円 = 480,000円
  • 新規患者減少による売上減少:480人 × 5,000円 = 2,400,000円
  • 実質的な継続者数の売上:384人 × 5,000円 = 1,920,000円(1年目の実質売上)

ここから、5年目および30年目の売上を予測するために、各年ごとの売上を加算していきます。

5年目のシミュレーション

1年目の総売上は 4,000,000円 となりましたので、これを基に5年間の累計売上を計算します。

1年目の実績

  • 1年目:4,000,000円

2年目以降のシミュレーション(毎年の実績を加算)

2年目以降は、実質的な継続者数が増加し、新規患者数も維持されると仮定します。売上はほぼ一定と仮定し、年ごとの累計売上を算出します。

  • 2年目:4,000,000円(前年と同様)
  • 3年目:4,000,000円(前年と同様)
  • 4年目:4,000,000円(前年と同様)
  • 5年目:4,000,000円(前年と同様)

5年間の累計売上

5年間の総売上は以下の通りです:

  • 1年目:4,000,000円
  • 2年目:4,000,000円
  • 3年目:4,000,000円
  • 4年目:4,000,000円
  • 5年目:4,000,000円

5年間の累計売上 = 4,000,000円 × 5年 = 20,000,000円

30年目のシミュレーション

30年間での売上シミュレーションも同様に、毎年の売上が同じであると仮定して計算します。

30年間の累計売上

  • 1年目:4,000,000円
  • 2年目:4,000,000円
  • 3年目:4,000,000円
  • 4年目:4,000,000円
  • 30年目:4,000,000円

30年間の累計売上 = 4,000,000円 × 30年 = 120,000,000円

シミュレーション表

年数 年間売上(円) 累計売上(円)
1年目 4,000,000 4,000,000
2年目 4,000,000 8,000,000
3年目 4,000,000 12,000,000
4年目 4,000,000 16,000,000
5年目 4,000,000 20,000,000
6年目~30年目 4,000,000(毎年) 120,000,000

このシミュレーションは、新規患者数の減少と離脱を加味し、クリニックの立地選定が売上に与える影響を数値化したものです。立地選定が不適切だった場合、その影響が長期的に累積し、特に初期の数年での損失が大きくなることがわかります。


3. 長期的な影響

5年間の影響

5年間で約1,200~2000万円の売上減少は、設備投資やスタッフ雇用、広告宣伝費などの運営コストに大きな制約を与える可能性があります。特に開業初期の資金繰りが難しい状況では、経営リスクが高まります。

30年間の影響

長期的に見た場合、売上減少額は約7,200~12,000万円にも上ります。この金額は、クリニックの成長や新規サービスの展開を阻む大きな損失です。立地選定の失敗がクリニックの長期的な成長を妨げることが明確にわかります。


立地選びの重要性

この結果からも分かる通り、立地選びは経営の成否を左右する大きな要因です。目立つ場所や交通量の多いエリアにクリニックを構えることで、自然と患者数を増やすことができます。特に開業後の初期段階では通りがかりの新規患者は経営を安定させる基盤となるため、立地選びの段階で慎重に検討する必要があります。


立地選びに失敗しないためのポイント

  1. 診療圏調査を徹底的に行う
    開業候補地周辺の交通量や人口密度、競合状況などを調査し、十分な新規患者が見込めるエリアを選びましょう。競合クリニックの数や患者の居住地域、交通アクセスなどを診療圏調査で確認し、最適な立地を見極めます。
  2. 通りがかり患者の動線を把握:主要道路沿いや駅近く、生活動線上に位置する場所を選ぶことで、新規患者の流入を最大化します。
  3. 視認性を重視する:看板や建物の外観が目立ちやすいかどうかも患者数に影響します。

まとめ:立地選定の重要性と経営への影響

立地選定は、クリニック開業の成功において極めて重要な要素です。立地が悪いために通りがかりの新規患者が1日2人減少すると、年間で約240万円の売上減少が見込まれます。これはクリニックの経営に大きな影響を与えるため、慎重な立地選定が求められます。シミュレーション結果を活用し、慎重に検討することで、長期的な経営の安定と成長を実現できます。

競合クリニックの分析や交通アクセスの良さなど、多角的な視点から立地を選ぶことで、安定した集患力と売上を確保することが可能です。

宮城・仙台でクリニックを開業する医師の皆さまは、立地選定の重要性を再認識し、シミュレーション結果を基に戦略的な選定を行いましょう。これにより、長期的な経営の安定と成功を実現することができます。

Post Tags :

最新情報

カテゴリー